2006年05月08日

ワンセグ、IPマルチキャスト、著作権

ということで、ワンセグの問題はズバリこれ。

● 「Cプロファイル非リンク通信コンテンツ(二次リンクとか言うこともある?用語を増やすのはやめてください)」が「放送と通信の連携」だそうだが、放送(みんな向け)から個人向け(好みや位置情報との連携など)以外のリンクに何が考えられるのだろうか。昔から2-way放送などで必ず出てくる「クイズ番組への参加」ですか?

● エリアも複数(ワンセグ×パケット)なら端末の仕様も多様。携帯ワンセグ端末(2004年10月、トヨタは12セグの走行受信実験に成功している)としての魅力があり、かつ何かの要素が欠けていても成り立つサービスがあるか?

ただし

○ 地上波放送局としては、パイの中で CM予算を持って行かれるばかり(IPマルチキャストや IPユニキャスト、CSなど)ではなく、自身でコントロールできるものがワンセグ、という「後がない」的なモチベーションはある

かもしれない。携帯事業者は当然「TVをタダで見られてしまい、パケットや通話が減る」ことに対して危機感が強い(ドコモの中村社長は、2006年3月30日に「今のワンセグではメリットなし」として「有料放送化も視野に入れ、総務省にも制度整備を要請する」ようだ)わけで、ここらへん、携帯事業者と放送局との出方を見てみるのもおもしろい。

さて、ワンセグも飽きてきたので、上でちょっと触れたIPマルチキャストの日本での位置付けを見てみたいと思う。

個人的には通信と放送が制度的に分かれていること自体お笑いだと思う(技術が進歩していなかったから法の不備は仕方がないという論があるが、たとえば無線・有線の区切りや放送という言葉の定義などを見ても、現行法の視野の狭さや想像力の欠如は明らかだ)し、県境をもとにした免許制度も破綻していると思うが、どうもこのあたりの議論は細かいところから入る場合が多いようなので、一応技術方面も押さえておく。まずは基本。
・レイヤ3である(同じセグメントならレイヤ2もあり得る) - ここは、勘違いが多いらしい。これだけ騒がれているのに、2005年時点で某放送局の社長さんはわかっていない(あれはユニキャストとマルチキャストとの違いがわかっていないのか、あるいはUDPとIPマルチキャストとが混乱しているのか?)ようだし、2006年になっても評論家やシンクタンクが軒並み勘違いしている有様のようだ。
・よって、それに対応したネットワークが必要 - 実験やサービスは、ちゃんと各ルータをマルチキャストで正しく設定したネットワーク(具体的には一つのISP内、CATV事業者のネットワーク内、など)で行われる。
・すでに規制緩和「役務利用放送」の事業者として数十の事業者が登録されており、その中で2006年4月現在で4つのIPマルチキャスト放送が事業として開始されている(が、テレビ放送の同時再送信は実現していない)。一方、ONUからFコネクタが出ているタイプ、またはSTB利用のサービスとしては、同時再放送が開始されている。

この上で、「インターネットなんだから誰が何つっても通信」「マルチキャストだって"公衆からの求めに応じて自動的に行う送信(著作権法2条1項)"だから通信」「サービス全体を見ると放送そのもの」「放送権上地域限定が必須」など、また既得権益の防備を意見に見せかけた論議が行われているようだ。権利権益中間ピンハネ団体が多いことから、放送法と言うよりは著作権法上での応酬がほとんどである。まとめるとこんな感じだろうか。

inaka01.gif

竹中さんも大変ですね。
例の日本芸能実演家団体協議会が「実演家の権利は流通を阻害していない」とか逆ギレしていますが、流通を阻害しない権利管理システムを構築してからこういうことは言って欲しいもの。あ、やり始めたばっかりですか! http://www.cpra.jp/web/news/060208/index.html まぁJASRACと一緒になってPCや iPodから録音補償金を取ろうなんて団体なので、時代錯誤なのはしょうがないのだろう。ちなみにここの椎名さんという方の資料を読むと、妙な読点といい小学生のような提言といい、なかなか香ばしい方のようだ。香ばしすぎて、IPマルチキャストはあっさり放送として認められそうな気がしてきた。

ちょっと著作権に関しても調べたくなってきた。Rくん、きみの術にはまりつつあるよ。







posted by akko at 22:28| Comment(1) | TrackBack(2) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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