2007年09月05日

技術の評価

10年ほど前だっただろうか、まだ学生の頃、MSのClearTypeという技術が局地的に話題になったことがあった。似たような技術はサブピクセルなどとも言われるようだ。これは、1ピクセルが物理的にいくつかのセルで成り立っているようなディスプレイにおいて、見かけの解像度を上げる工夫だ。例えばある液晶のピクセルが[R][G][B]という発光体で成り立っている場合、斜めの線を表現する際のアンチエイリアシングの要領でそれぞれの濃淡を調整すれば、「白地に黒文字」のフォントの解像度を横方向にのみ増やすことができるだろう。

一目見て、私はこれを「理系バカによる自己満足のゴミ技術だなぁ」と思った。しかし、この記事をすごいと言って見せてくれたのは研究室の先輩だったため、私は少しばかり混乱してしまった。

液晶などの規格に関しては全く知らないものの、RGBの配列が定められているわけではないだろう。これを全メーカーで将来まで揃えるつもりなのか? 回転して縦横両方向の姿勢で使えるディスプレイにはどう対応するつもりか? 正方形ピクセルでないデバイス(六角形の配列・複数ピクセルで一色を表示する方式、などが考えられる)にはどうするのか? RGBでないデバイス(CMYKなど)は想定できなかったのか?

これらは、ディスプレイのしくみや市場を知っているかどうかにあまり関係しない、ちょっと考えれば、または考えるまでもなく出てくる疑問である。それだけに、少なくとも同じ程度の工学的な素養を持った人の評価が高いのが不思議であった。例えば次世代ディスク(BDとHD DVD)の普及に関しては、技術的な評価よりも政治的な判断が結果を左右するだろうが、純粋な技術的評価、もっと言えば「一見してすごいかすごくないか」というところに効いてくるのは、やはり「センス」というものなのかもしれない。

年月が経ち、この技術も一般のPCに普及しているようである(CMYKの電子ペーパーは普及していないようだ)が、そのようなソフトにはやはりRGBの並びを選択させる設定画面がついていたりなんかして、トホホ感が満点。やはり、イマイチであるという印象は否めないのでした。
posted by akko at 20:18| Comment(0) | TrackBack(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月02日

どうしようもない駄目フォント「Arial Unicode MS」

ユニコードに対応し、日本語のグリフ(文字形)がまともなものはあるのだろうか。手持ちのマシンでプレインストールのフォントを見ると、Unicodeっぽいフォント名のもので日本語の文字が入っているものは「Arial Unicode MS」というものしかないのだが、これがまた途方もなくひどい。変すぎる。

font01

どうだろうか、小学生の書いた文字のようではないだろうか。アジアの怪しい街角や「SOMY」などといったニセモノの取扱説明書も思い浮かぶ。美意識、価値観などというものではなく、一見して全く使い物にならない。

とにかく「ヘタクソな字」であり、ひとつとしてまともなひらがなカタカナが無いように見える。また、文字としてのバランスや大きさのふぞろいによって、文字が踊っているようにも見える。へた字として選んだのでなければ、デザイナーは非日本人だろう。全世界に普及するようなものならある程度のチェック体制が敷かれているように想像するが、どうしてこんなことになってしまったのだろうか。

font00

■ 遠目に見た際の文字の「濃さ」の非統一感はどうだろう
■ 「か」「そ」「み」「り」「ネ」「ヤ」の不恰好さはなんだろう
■ 「ら」「ろ」はなんでこんなに傾いているのだろう
■ 「エ」「コ」「ユ」はなんでこんなに大きいのだろう
■ 「ぁ」「ゃ」「ッ」などの小さい字が、なぜ中心近くに位置しているのだろう

今のところ、Web上であまり話題になっていないように見えるのは、まだこのフォントの存在が知られていないからなのだろうか。だといいのだが、心配なのは「見慣れてしまう」ということだ。Windowsの普及に見られるように、決して最善とは思えないデザインやUI・規格などが、世界を制してしまうことはよくある。Unicodeということで「仕方なく」このフォントを使っているという自覚があればいいのだが。

ひらがなは日本の文化である。Unicodeが普及する前に何とかしないと、大げさに言えば日本の文化の一部が破壊されてしまう。
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posted by akko at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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