2011年03月28日

UPSの容量ともち時間

東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)に関係し、UPSが売れているらしい。
どのようなものを購入すればいいのか何度か質問を受けたので、記録しておこう。
もともと、UPSというのは「PCなど突然の電源断が困る機器に、正常なシャットダウン
手順を踏ませる数分程度の電源を与える」目的で開発されているものが多い。
よって、今回の地震に伴う計画停電(輪番停電)のような数時間の停電に対しての
非常用電源という目的には、そぐわない。本来であれば、UPSによってかせいだ
数分の時間によって、非常用発電機を始動するなどの使い方が正しいと思われる。


この「UPSが停電の際のバックアップ電源として働く(ほどの容量を持っている)」
という誤解は、以下の UPSの「もち時間」の誤解と絡み、非常に広く流布して
しまっているようだ。

大手 UPSメーカのスペックは、どれも誤解を招きやすい表現が見受けられる。
スペックで目に付く「容量」は、電源がどのぐらいの時間もつかとは関係ない。
この「容量」は、ブレーカの容量と同じ意味で、最大何 Wの負荷がつなげられるか
を示しているに過ぎない。じゃぁその負荷で何分もつの?と言うと、これが
端的に書かれている商品がほぼないことに驚く。エネループなどの充電池には、
目立つところに「2800mAh」などという、ある負荷で何分もつかの目安となる
スペックが書かれているが、どういうわけかUPSの世界にはこの文化がないようだ。

UPSを購入する時は、時間パラメタをよく見よう。スペックのどこかに「120VAh」
などの時間(h)を含む単位があれば、それから算出しよう。もしなければ
電池を調べ、たとえば 12V-5Ahの電池が 2個はいっていたら、それは 120VAhだ。
これを UPSの直流-交流変換効率と力率を考慮して目減りさせてから
正しい消費電力で割れば、だいたいのもち時間が出るだろう。
UPSの効率と力率とを合わせて低く見積もって 1.5とし、30Wの蛍光灯を
つないで使いっぱなしにしたとすれば、120÷1.5=80、つまり 3時間 40分
前後もつだろう、という目安が得られる。実際はUPS側だけでなく負荷側の
W数にもいろいろあるので、あくまでも目安だ。

この目安の計算方法がわかっていれば、「UPSに 2000Wとか3000VAとかの大きい
数値が書いてあるから、1kWのクーラーぐらい動くだろうと思っていると、動くことは
動くが数分で止まってしまって泣きを見る」というような悲喜劇はなくなることだろう。
posted by akko at 13:42| Comment(0) | TrackBack(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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