2007年07月01日

ケータイの値段

最近、モバイルビジネス研究会のおかげか、一般のテレビなどでもインセンティブなどという言葉が聞かれるようになってきた。とは言え、モビ研の第一回目の様子を見るだけで会の方向性は予想できるわけで、なかなか物事が浸透していくのは遅いものだ。もちろんキャリアは大手広告主さまであるから、その取り上げ方もあからさまにネガティブだ。利用者が払う月額使用料(通話料など)が、比較すべき他国に比べて倍以上であるなどという事実など、露ほども匂わすことはしない。
 
  「ケータイが8万円とかになるかもしれないんですが、どう思いますか?」
 
  「えー、超いやー」「ありえなーい」
 
しかし噂によれば、近々SIMロックなしの外資系スマートフォンが市場に並ぶのだと言う。ちょっと前からノキアがやっているが、SIMロックなしのスマートフォンではあるもののパケット定額が全く適用されないしくみになっており、「単に売っているだけ」の状態である。今回、それに対しての答が出たということだろうか。もしそうだとすると、おもしろい。総務省の意向通り、キャリアの搾取してきたインセンティブ分の月額を引いた使用料のプランが出るかもしれない(今までは、SIMだけの契約はできるが、プランによってどこが定額と扱われるかわからないという、とんでもない状態だったようだ)。

さらに裏の取れない噂によると、AppleはiPhoneの2年間独占キャリアを勝ち取ったAT&Tに対して、月額のウワマエをはねるらしい。

■ 日本の3キャリア
 仕様はもちろん、型番や市場投入計画まで決める
 その代わり、メーカーを殺さない程度に、メーカーに開発費をバラまく
 販売会社に1台4万円程度のインセンティブをバラまく
 他国に比べて割高な月額基本料・通話料・パケット通信料と、公式メニューの課金とで、開発費やインセンティブを補ってなお余る荒稼ぎ
 iモードやFeliCa(おサイフケータイ)、ワンセグや着うたフル系のしくみなど、国際標準やデファクトスタンダードから外れた仕様を強要 
 
■ AT&T
 iPhoneは売れると見込んで、月額の一部を上納する2年間の独占契約を勝ち取る
 端末はAppleの言いなり、留守電に関してネットワーク仕様も変えさせたらしい
 それでも初日に10万台は売る(これは確実と見られている)

このギャップは埋められるのだろうか。少なくとも、今までずっと上から押さえつけられていて作りたい端末も作れず(一説によると、メーカーが口を出せる範囲は2割だそうだ)、完全に弱体化してしまった日本のメーカーはキレまくりだろう。「Appleだったらいいのかよ」である。
 
もちろん、Appleだったらいいんだよ、と言うこともできる。なぜなら、Apple以外はあんなもの作れないから。iPodやiTunesの使いにくさを見てもわかるように、Appleはマーケティングや調査からは浮かび上がってこない、しかし売れるというシロモノを作ることができる。日本のメーカーが、会社の命である商品企画や開発会議にまで怪しげなコンサル会社や素人集団を入れ、マーケティングの自己陶酔という魔力にはまっているのとは大違いだ。DxCxMxに「Appleだったらいいんだよ」と言う権利と勇気があるかは大いに疑問ではあるが、しかし誰かが言わなくてはならない。日本以外のケータイ業界はこんなにも歪んでおらず、iPhoneを売るハードルはこれほど高くないのだが、かと言っていつまでも日本だけiPhoneが使えないというのも考えにくいからだ。

新規キャリアは通信方式とエリアの両面から、残念だがないだろう。となると、ついにMVNOだろうか。ただしこの場合はSIMが入っていないわけだから、現状のように「購入し、持ち帰ってiTunesにつなぎ、アクティベート」というスマートな流れにはならないだろう。ならばやはり独占契約か。しかしその場合は、キャリアの持つ既存サービス(Napster他の音楽ダウンロードなど)との正面衝突や上述のメーカー問題が噴出する。いずれにせよ、3キャリアやメーカーが口をそろえる「インセンティブ排除や端末自由販売をしたら、端末価格が高騰して全然売れなくなる」という「自業自得」には、「日本と同じインセンティブ天国だった韓国がインセンティブ廃しても、高機能端末は売れていますが?」「ていうか、iPhoneは何十万台も売れるみたいですが?」と簡単に反論できてしまう。


iPhone、いろいろ楽しみである。総務省は「いや、そうじゃないんですよ、国内産業の活性化を…」と言うだろうが。
上記に関連し、「東京の携帯通話料、NYの3倍、ソウルの2倍」という記事を見つけた。

http://www.asahi.com/business/update/0825/TKY200708250189.html
東京の携帯通話料、NYの3倍、ソウルの2倍

2007年08月26日13時58分

 世界主要都市の携帯電話の平均的な利用者を比べると、東京の1分あたりの通話料はニューヨークの3倍超、ソウルの約2倍など他都市より割高なことが、総務省が近く公表する調査でわかった。

posted by akko at 21:45| Comment(0) | TrackBack(0) | メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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